コラム
2022-05-09 13:59:01
皆さんはじめまして!家具製造工房に勤め始めてはや5年。
広報担当のゆうやと申します。
はじめて一人暮らしをするタイミング、結婚をして同棲をするタイミング、仕事の転勤で引っ越しをするタイミング、いろいろなシチュエーションがありますが、いざ家具を購入するとなるとサイズ感であったり、仕様であったり、どういったものが自分に合っているのかわからないですよね。
特にその中でよく頂く質問がダイニングテーブルです。「部屋の顔」「家具の中心」などなど最も存在感のあるものでもあるからこそ余計に悩んじゃいますよね。
今回は、シチュエーションごとにどういったサイズのものがいいのかを徹底解説していこうと思います!
これさえ読めばどのサイズでどういった使い方が向いているのか全部わかるように書いているので、是非参考にしていって下さい。
まず皆さんがダイニングテーブルと聞いて思い浮かべるのが『食事』をする場所じゃないでしょうか。
そもそもの『ダイニング』という言葉自体が『食事』という意味なので、当然っちゃ当然ですよね。
部屋としてのダイニングという言葉は、食堂や食事室という意味合いで使われているんですが、日本ではダイニングのみの部屋は珍しくって基本的にダイニングキッチン(DK)やリビングダイニング(LD)として表現されています。
ただ、いまでは食事をするという限定的な使い方だけではなくて、リビングダイニングがあるように仕事をしたり、読書をしたり、家族団欒の時間を過ごす場所として使われていて、用途も多岐にわたっています。
そういう意味でも、テーブルサイズはすごく大事になってきます。
まずは、自分がどういった用途で使うのか、またどういう使い方を考えているのかをしっかりイメージしてからサイズを選ぶようにしましょう。
食事のみのスペースであれば最低限のスペースでもいいですし、家族が集まるスペースとして考えるのであれば少し大きめのサイズを購入した方がいいです。
もちろん、部屋の広さによっても置ける置けないがあるので、現実的に避けては通れない問題も起こったりします。
食事をするのにも、読書をするのにも、仕事をするのにも、必ず必要になるのが『スペース』です。
一般的にテーブルを購入する時に、必要なスペースをベースに考える方法があります。
そのベースとなるのが食事をとる際に必要なスペースの範囲になります。
大人の人が食事をする際に必要な広さは【横幅60cm×奥行40cm】になります。
これは最低限の食事をとるのに必要なスペースなので、作業をするのにはもう少し広いスペースが必要になります。
ここからも、先程説明した用途をしっかり意識した上で考えてみて下さい。
次に、テーブルと椅子を置いた時にどうしても壁との隙間が生まれますよね。
今度はその隙間である通路について説明をしていこうと思います。
まず、人が1人通るのに必要な広さは大体60cmになります。
何か物を持ってゆったりと通るのには70cmあればよくて、逆に横向きであれば40cmあれば通ることができます。
ちなみに人と人がすれ違うのには110cm以上は必要になります。
こういった人の動きのことを『動線』と呼んでいて、どういった通路、つまり動線を通って他の部屋に行ったり、行き来をしたりするのかを考えることが大切です。
そこから逆算でどこに置くのかをイメージして、置けるテーブルのサイズを考えるようにしましょう。
では、具体的なテーブルサイズの解説をしていきたいと思います。
〇横幅60cm×奥行80cm
2人掛け用のカフェなどにおいてあるテーブルが大体これくらいのサイズです。
スペースの確保が難しかったり、1人用にテーブルが欲しかったりする方用のサイズです。
ゆったりとスペースを確保したいのであればもう少し広めの80cm程度は必要になりますが、正直かなり狭いので2人で日常使いをするのであれば、もうワンサイズ大きいのをおすすめします。
〇横幅120cm×奥行80cm
4人利用の最小サイズが120cmになります。
大人4人だと少し窮屈な感じになりますが、お子さんを入れての4人使用であればサイズ的に問題ありません。
どうしても大人が120cmサイズで横に並ぶと肩が当たったり、肘付きの椅子が使えなかったりする弊害が出てきます。
もちろん、大人2人であればかなり余裕をもって使用することができるので、新婚さんが夫婦用で購入されることも多くあります。
〇横幅135m×奥行80cm
大人2人が並んでも不自由のないサイズ感になります。
小さいお子さんであれば120cm程度でも問題ありませんが、高校生以上になってくると身体も大きくなってくるのでこれくらいのサイズが必要になってきます。
少し余裕があるので多少の物を広げての作業も問題なくできるサイズ感です。
〇横幅150m×奥行85cm
このサイズになると大人4人それぞれが食事以外の仕事や勉強などの作業で使用していても十分ゆとりのある大きさになります。
卓上にもモノを置いておしゃれにアレンジしてみたり、食事後もゆっくりと過ごしたりするのにちょうどいいサイズになるので、大人4人の使用で置けるのであればこのサイズがちょうどいいと思います。
〇横幅180cm×奥行80cm
6人使用時の最小サイズになります。
ただ、180cmは大きなサイズにはなりますが、大人3人が並んで使用するにはかなり窮屈なサイズ感になります。椅子も肘置き付だと使いにくいと思います。
食事をする際にもお皿の枚数が多くなると取りにくくなったり、勉強や作業をするには隣の方と腕がぶつかったりするので、6人フルで使うことが多いのであればもうワンサイズ大きくてもいいと思います。
〇横幅210cm×奥行80cm
かなり大きいサイズになるので、余裕をもって6人が隣に座ってくつろぐことができます。
食事はもちろん、仕事や読書などもゆとりをもってできますし、家族団欒の時間もみんなで過ごすことができます。
ただ、逆にここまでくると大き過ぎるので搬入経路をきちんと確認しなければなりません。
マンションとかだと入らないケースもありますし、何よりこのサイズを置ける場所の確保が大変ですね。
最後に高さのことを少し話しておこうと思います。
日本のダイニングテーブルの高さは平均で70~72cmと言われております。
店舗などに置いてあるカウンターなどは書面に文字を書くために、それよりも少し高い75cmというものが多いです。
この平均値はあくまでも基本的な水準を取っただけなので、人それぞれの身体の大きさは違いますし、それ以上に家族構成によっても高さを調整する場合もあります。
テーブルの高さ自体は、そこで使用する椅子の高さによっても適切な寸法が変わります。
それこそどちらに合わせるかという話になります。
テーブルの天板と椅子の座面の差のことを『差尺』と言い、この寸法を求めることで適切な高さを出すことができます。
ただ、あくまでも参考値を出すための数式になるので、これが絶対でもないので参考程度に思っておいて下さい。
【差尺計算式】
(身長×0.55)÷3=最適な差尺
例)(170cm×0.55)÷3=280.5≒28cm
というような計算になります。
ちなみにPC作業などをする場合には、それよりも更に2、3cm程度低くした方がより快適に作業ができるのでおすすめです。
あとは、家族構成などでお子さんや年配の方がいらっしゃるならテーブルと椅子の高さを少し低くした方がいいですし、テーブルで作業をよくされるのであれば逆に少し高めにすると腰の座りもいいのでおすすめです。
テーブルのサイズ自体は、用途・部屋の広さ・家族構成などをトータルで考えて購入するようにしましょう。
最近ではダイニングテーブルの用途が食事だけではなく、勉強・読書・家族団欒など幅広い使い道を持つようになってきました。
そういう意味では食事をするよりも、そういった作業をする時の方がスペースは大きく必要になるので、想定しているワンサイズ大きい方を選んだ方がいい場合が多いです。
僕自身、部屋のサイズなどで制限がされてどうしようもない場合を除いて、大は小を兼ねるという意味も含めて、大きいサイズの方が結果的に使い勝手が良いケースが多いのでおすすめです。
ただ注意点は、ダイニングテーブルのみ大きくなってしまうと部屋の見た目を少し圧迫してしまう場合があるので、デザインを大切にしたい方はそこも考えるようにして下さい。
最近ではワンサイズ大きいサイズを購入される方が多いです。
例えば4人掛け120cmサイズで十分な場合も135cmのサイズを購入したり、大人4人で使う場合は150cmでも問題ないですがゆったり使いたいので165cmを購入したりする方が多くいらっしゃいます。
ちなみに、僕個人としてもおすすめは135cmと165cmです。
あとは家族構成次第になりますが、やっぱりゆったりと落ち着けるスペースがあるのはすごくありがたいですしいろいろ使い勝手がいいので「少し大きめ」がいいと思います。
結局はどういう使い方をするか次第なので、よくサイズのみの解説をしているものだけを鵜呑みにするんじゃなくて、ご自身の用途やお部屋のデザインも含めて検討をするようにして下さい。